代官山で出会ったカモの親子──街に息づく小さな自然の風景

都会の真ん中、代官山で見かけたカモの親子。
ビルの谷間をよちよちと歩く姿に、通りがかる人たちも自然と足を止め、穏やかな時間が流れました。
ふとした瞬間に自然の営みと出会えるこの街の風景は、私たち造園会社にとっても大切な「答え」を教えてくれます。

小さな命の行進

作業中にふと視線を向けると、建物沿いの歩道を一列になって歩くカモの親子。
母ガモを先頭に、まだふわふわの小ガモたちが懸命にそのあとを追います。
コンクリートの上を歩く小さな足音に、なんとも言えない愛らしさを感じました。

緑がつなぐ命

カモたちが歩いていたのは、私たちが日々手入れしている植栽のすぐそばでした。
アイビーの茂みや、道路沿いの低木たちが、カモにとっての「隠れ家」や「道しるべ」になっていたのかもしれません。
街の中に緑があるということは、見た目の美しさだけでなく、こうした生き物たちにとっての「居場所」になるのです。

造園の仕事が果たす役割

私たち造園業は、ただ植物を植えるのではなく、その場所に命がめぐるような設計・維持管理をしています。
この日カモたちが通った道も、私たちの小さな働きが「自然の回廊」となり、命のバトンをつなげたのかもしれません。
街と自然が共生できる景色を、これからも守っていきたいと思います。

小さな自然が生まれる場所は、街の中にたくさんあります。
そんな場所を育て、見守るのも私たち造園の役目です。
今日もまた、誰かの目に留まる「やさしい緑」を届けられるように。